【1社目】緊張しすぎて目の前が真っ白になった【パチンコ店員転職物語】

転職活動

初めての面接はとても緊張しますよね。

ぼくも人一倍緊張しやすいので、数日前からそわそわしていました。

実際の面接での受け答えなど物語形式で紹介します。

いい点悪い点を考えながら読んでみてください。

実践的なポイントをすぐに知りたいという方は反省点までジャンプしてください。

具体的な受け答えが学べますし、転職活動の前後までリアルに書き出しています。

きっと参考になると思いますので、最後まで読んでみてください。

会場まで

スマホを見ながら、面接場所となる会社を探していた。

いまは10時前、面接の開始時間は午前11時30分。時間には余裕がある。

しかし目的の会社が見つからない。スマホではたしかにこの場所を示しているのに。

繁華街の少し外れ。都心部まで僕が住んでいるアパートからは、1時間以上かかった。あまり土地勘がないので、ここまで時間がかかるとは思わなかった。

9月最初の土曜日。夏休みは終わったので、学生の姿は見えないが人通りは多い。僕がスマホ片手に右往左往していると、楽しそうに話す女性達がなにやら列を作っているのが見えた。なんの店かと思ったが、人気男性アイドルの専門ショップらしい。都会にはこんなものがあるのかと驚かされた。

同時に世間の人はこんなに楽しそうにしているのに、一体ぼくはなにをしているんだと思った。「アイドルなんかうつつを抜かして、将来なんの役に立つんだ」と心のなかで毒づいて、自分を落ち着かせる。

しかし、残暑というには暑すぎる。この炎天下でばっちりジャケットを着込んでいるのは、転職活動中の僕くらいだ。そう思うと、よりいっそう孤独感を感じた。

ビルの周りをぐるりと周って元の場所に戻ってきた、面接場所の書かれたメールを見返してみるが。やはり住所はここで間違いない。ジャケットの下のワイシャツが汗でぺったりと張り付く、暑さのせいもあるが、少し焦りもあるのだろう。

いつだってそうだ、予定通りに行かないと、すぐに焦りが出てくる。悪い癖だ、いやになる。

歩き出すと、少し遅れて画面のアイコンもついてくる。孤独を感じているぼくにも、バーチャルな世界に仲間がいるような気がして少し嬉しかった。

ふとビルの横に、小さな自動ドアを見つけた。もしかしてと思ってドアの中に入ってみた。

  ◆

エレベータがあるだけの小さなエントランス。その横にべっこう飴みたいなプレートが掲げてある。各階とそこに入っている企業を示してあるようだった。

プレートの中を探してみる。あった。応募した企業だ。

わりと大手だが、こぢんまりとしたビルに入っているものだと正直なところ思った。

ほっと胸をなでおろして時計をみる。10時30分を指していた。30分もうろうろしていたらしい。面接時間までは少し時間がある。

すぐ近くにスターバックスがあったので、そこで汗を落ち着けることにした。ドアを開けると涼しい風が吹いてきた。暑い日にエアコンの効いた室内に入る瞬間が好きだ。よく「生き返る」なんて表現をするが、ぼくは「生き残った」といった方がしっくりくる気がしている。

アイスコーヒーと一緒にソーセージパイを注文した。お腹が空いてきたし、面接中に腹の虫が鳴るのも恥ずかしいから、その予防だ。エアコンの効いた店内は嬉しいが、オシャレな音楽と雰囲気がどうにも落ち着かなかった。

鼓動は、なかなかおさまらない。

面接場所には早めに着いておこう

面接会場にて

通されたエントランスで面接の順番待ちをしている。

同時間にもうひとり面接を受けに来ている人がいた。やはり大手だからか毎日のように面接をしているらしい。もうひとりは20代前半であろう女性の方だった。面接前に会社説明があり、その方と一緒に受けた。

女性は大人しそうな印象で、返事もほそぼそとしていて、大丈夫だろうかと思った。僕なんかに心配されるのは、余計なお世話だろうとすぐに考えを改めた。

会社説明が終わると、面接は別々で行うと言われた。面接はその女性が先に、僕はエントランスで待つように指示されたので、室外に出た。

30分ほどかかり、女性が出てきた。彼女は僕に軽い会釈をしたあと、面接官に見送られてエレベータのなかに入っていった。

「本日はありがとうございました」という声は、はきはきとしていた。きっと彼女もたくさん準備してきたのだろう。叶えたい未来もあるのだろう。ぼくが心配するなんて、やっぱり筋違いだったようだ。

「お待たせしました。」

面接官はぼくに声をかけて、先ほど説明を受けた会議室に入るように促す。ぼくは返事をして立ち上がった。

椅子から立ち上がるとき、脇腹にじっとりと汗をかいているのを感じた。

緊張し過ぎは失敗のもと、実践力を鍛えよう

面接

「当社を受けた理由を教えてください。」
「はい。御社は業界のなかでもトップクラスの……」

志望動機は十分に用意してきた。質問に答えながら、面接官の目を見るように意識する。

目を見るのは面接の基本だと聞く。面接官はぼくの回答を聞きながら、PCを見ている。なにかを打ち込んでいるが、もちろんぼくの回答を打ち込んでいるのだろうと考える。時折、ぼくの方に目配せをしてくれるが、その目が鋭くて、目線を向けられると目をそらしたくなる。その衝動をぐっとこらえる。

「現在、転職活動を行っている理由はなんですか。」
「はい、現在パチンコ業界は縮小しており、在職中の会社でも閉店が続いております。そのような状況にあっては、キャリアアップが難しいと感じました。転職を成功させて、環境を変えた上で自身のキャリアアップを目指したいと考えております。」

用意した通りの回答にはならなかったが、主旨は伝わるだろう。

回答にも慣れてきた。

「わかりました。では現職より以前の企業を退職された理由はなんですか。」
「…その前ですか。一言で言うなら、ワークライフバランスが悪かったという点です。労働に対して賃金が見合っていないというか…」

どうしよう。予想していなかった質問が来た。そこまで聞かれるものなのか。でも、ここは正直に答えよう。

あとから思うと、面接官の様子がこのあたりで変わったような気がした。

「高校を一度中退されているようですが、その理由はなんですか。」
「…ええと。正直に申しまして。勉強についていけないというか、頑張りすぎてパンクしたというか」

ここも正直に答えよう。理由はいろいろあるが、がんばったのは事実だし。

ペースが乱れているのを感じる。

「大学を選んだ理由は」
「前職を選んだ理由は」
「当社に入ってどのような人材になりたいですか」

用意してきた定番の質問もあるが、どうにも響いていない感じがする。

答えを返しても、受け止めていない。その瞬間が昔からよく分かる。

この人はいま、ぼくに対する興味を失っている。

「最後に質問はありますか」
「……ありません」

本当は質問も用意してきた。でも必要ないと思ってしまった。なぜなら落ちるという確信がすでにあったからだ。

どうせ落ちるならという気持ちに駆られ、早くその場から立ち去りたかった。

逆質問は一発逆転のチャンス、事前に用意しておこう

面接を終えて

面接を終えると、面接官の表情がやわらいだ気がした。

ひと仕事終えたと思ったのだろうか。

終始丁寧に対応をしてくれて、やはりプロなのだと感じた。

エレベータが来るまで、雑談を交わした。

内容は覚えていない。

帰路にて

あのときはどう答えるべきだったのか。
あの質問にはこう返したほうがよかったかもしれない。

反省点が頭の中に浮かんでは消え、浮かんでは消え。疲労感を抱え、薄ぼんやりとした意識のなかでそんなことをずっと考えている。

考えても仕方がないとわかっているのに。

こういうとき全自動反省マシーンと化してしまう。悪い癖だ、いやになる。

アパートにて

家に帰るまでずっと。いや、家に着いてからもずっと反省は続く。

朝から活動しているが、夕方からは仕事だ。今日は深夜まで働く。

周りは大変だねなんて言ってくれるが、慣れてしまえばどうということもない。誰でもできる仕事だと思っている。

時間はあまりないが、10分でいいから眠ろう。

全自動反省マシーンを止めるには、眠るのが一番いいと分かっている。

30年以上、ぼくはぼくを操縦してきたから。

面接官はぼくより若く、結婚指輪をしていた。大手企業に務めて、採用担当を任されている。あまり詳しくはないが、高級品であろうスーツと時計を身につけていた。六畳一間のアパートに住んだことはあるのだろうか、なんてことを眠るまで考えた。

2社目に続く…

面接結果と反省点

面接の結果はどうなったのか、不採用でした。

これは、自分でも納得のいくものでした。

というのも、反省点がいくつもあったからです。

初回にしてボロボロの面接でした。

どのような点がだめだったのか。

自分なりに感じた反省点を紹介します。

質問内容

質問内容は以下の通りです。

  • 転職理由
  • 志望動機
  • 現職を選んだ理由
  • 大学を選んだ理由

至ってシンプルな内容ですね。

面接時にはどこでも聞かれるものです。

しかし、初めての面接でどう答えていいのやら。

焦って取り繕って、もうめちゃくちゃでした。

あまりにダメすぎて、3日くらい失敗を引きずりましたね。

ではどこがどうダメだったのか、考えてみましょう。

反省点

初めての面接で感じた反省点は大きく3つです。

  • 緊張しすぎ
  • 質問の意図を理解していなかった
  • 自分を下げすぎていた
  • 実践力がゼロ

それぞれ見ていきましょう。

緊張しすぎ

1つ目の反省点は「緊張しすぎ」なことです。

初めての面接なので、緊張するのは当然です。

しかし思い返してみても、必要以上に緊張していました。

もともとプレッシャーには弱い方です。

前日からそわそわして、何も手につかないほどでした。

適度な緊張感は必要ですが、度を超えた緊張はパフォーマンスを下げます。

初めてはとんでもなく緊張するよね☆くらいに思っておいてください。

質問の意図を理解していなかった

2つ目の反省点は「質問の意図を理解していなかった」ことです。

これができていなかったら、何をやってもダメだと強く気付かされました。

どんな質問にも正解はありません。

しかし、どういう答えを求めているのかの方向性はあります。

ここを理解していないと、上手くいきません。

自分を下げすぎていた

3つ目は自分を下げすぎていたことにあります。

期待されるのがとにかく苦手なんです。

同じように思う方もいるでしょう。

その先の失望を怖がってしまうんでしょうね。

期待されるくらいならと自分を下げてしまう癖があります。

でもそれは面接でやるべきことではないんですよね。

ここは大きな反省点でした。

しかし、この失敗は次回に活かされることになります…

実践力がゼロ

総合すると実践力がゼロというところに落ち着きます。

用意していたことや、実力が全く出せていなかったんです。

これは場慣れしていくしかないのかなと感じました。

いやでもなれていきます。

面接する社数に制限はないですから

企業側からスカウトを受けるというのは有効でした。

いくぶん自分に自信をもてるからです。

おわりに

以上、面接1社目のレポートと反省点の紹介でした。

参考になったでしょうか?

物語形式で続きをアップしていきます。

他の転職サイトでは書いていない、リアルな部分が知れると思います。

面接で答えに困ったときどうしてる?」
「面接までどう過ごしているの?」
「失敗したときどうやってリカバリーしているの?」

こんなことを知りたいとか、共感したいという方には参考になるかと思います。

興味があれば読んでいってください。

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